妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

光日尼御返事

全集 第7巻 2段 定本: #20381(定本の該当ページへ)

書下し

光日尼御返事こうにちあまごへんじ


[1](前欠)なきな(名)をながさせ給ふにや。つのつなは今生こんじように切れぬ。つのさわりはすで(既)にはれぬらむ。心の月くもりなく、身のあかきへはてぬ。即身の仏なり。たうとし、たうとし。くはしく申すべき候へども、あまりふみををくかき候ふときにかきたりて候ふぞ。恐恐謹言。
[2]<日>九月十九日
[3]<人>日 蓮<花押>花押
[4]<先>光日尼ごぜん御返事
現代語訳

光日尼御返事


弘安三年(一二八〇)九月一九日、五九歳、於身延、和文、定一七九五頁。

[1](前欠)善い評判をお立てになったということでしょう。幼くしては親に従い、嫁しては夫に従い、老いては子に従うという女の三従の束縛はもう解けました。梵天王・帝釈天・魔王・転輪聖王てんりんじようおう・仏身にはなれないという女の五障はすでになくなりました。心の月が曇りなく照り、身の垢はきれいに拭い去られました。その身そのままが仏です。尊い、尊いことです。凡俗の身がそのまま仏であるという法門は大切なものであるので、細かく申し上げなければならないところですが、これまで、長い手紙を書いた折々に説いてきたことですから今日は止めておきます。思い起こしてください。恐恐謹言。
[2]<日>九月十九日
[3]<人>日 蓮 <花押>花押
[4]<先>光日尼御前御返事