仏眼御書
書下し
仏眼御書
[1]仏眼をかり、仏耳をたまわりて、しめし候ひしかども、用ゐる事なければ、ついに此の国やぶれなんとす。白癩病の者のあまたありて、一人のしる(知)人日蓮をにくみしかば、此の山にかくれて候。
現代語訳
仏眼御書
建治三年(一二七七)、五六歳、於身延、対告不明、和文、一紙断簡、定一三八六頁。
[1]仏眼と仏耳をもって、すなわち釈尊の金言をよりどころとして、正法の法華経を信仰するように勧めたにもかかわらず、これを聞き入れないために、とうとう日本国は亡びようとしている。白癩病の者が数多くある中で、日本国を滅亡の危機から救う方法を知っているただ一人の人物である日蓮を非難したので、この身延の山に隠棲しているのである。