除病御書
書下し
除病御書
[1]その上、日蓮の身、並びに弟子等、過去謗法の重罪いまだ尽くさざるの上、現在多年の間、謗法者となり、また謗法の国に生る。当時信心深からざるか。あにこれを脱れんや。ただし貴辺この病を受くるの理、或人これを告ぐ。予、日夜朝暮に法華経に申し上げ、朝暮に青天に訴う。除病の由、今日これを聞く。喜悦何事かこれに過ぎん。事事見参を期せん。恐恐。
現代語訳
除病御書
建治元年(一二七五)、五四歳、於身延、大田乗明宛、原漢文、定一一二四頁。
[1](前欠)その上、日蓮の身や、弟子の過去世における謗法の重罪がいまだ尽きない上に、現在の世でも多年の間、謗法者となり、また謗法の国に生まれた。今日これほど信心が深くなかったならば、どうしてこの謗法の罪から脱却することができようか。いや、謗法の罪から脱却することなど思いもよらないに違いない。さて貴殿がこの病にかかったと、ある人から聞いた。そこで私は、日夜法華経に申し上げ、朝暮に諸天善神に祈願をしていたところ、病が治ったという知らせを本日うけた。なんともこの上ない悦びである。詳しいことは、お目にかかった時に申し述べたい。つつしんで申し述べる。