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石本日仲聖人御返事

全集 第5巻 2段 定本: #20263(定本の該当ページへ)

書下し

石本日仲聖人御返事いわもとにつちゆうしようにんごへんじ


[1](前欠)同時に二仏に亙るか。はたまた一方は妄語もうごなるか。近来、念仏者天下を誑惑おうわくするか。早々御存知あるべきか。そもそも駿馬一ぴき、追い遣わさる事、存外の次第か。事々ことごと見参の時をす。恐恐謹言。
[2]<日>九月二十日
[3]<人>日 蓮<花押>花押
[4]<先>石本日仲聖人*いわもとにつちゆうしようにん御返事
[5]この間の学問ただこの事なり。また真言師等に奏問し給うの由、風聞せしむ。
現代語訳

石本日仲聖人御返事


建治三年(一二七七)九月二〇日、五六歳、於身延、石本日仲聖人宛、原漢文、定一三九八頁。

[1](前欠)われらの本尊は同時に釈・弥陀の二仏にわたるのか、あるいは一方の仏は偽りなのか。近ごろ、念仏者は釈を捨て、弥陀を信奉するという誤った考えを述べ、世間を誑惑しています。急ぎその大事を知るべきでしょう。また、思いもかけず駿馬一匹をありがたく賜わりました。詳しくはお目にかかったとき申し上げます。恐恐謹言。
[2]<日>九月二十日
[3]<人>日 蓮 <花押>花押
[4]<先>石本日仲聖人御返事
[5]いままで修めてきた学問は、この邪義を破し、正義をたてるためです。また真言師たちが奏問したとのうわさも聞いています。十分な注意が必要です。