妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

弁殿御消息

全集 第5巻 2段 定本: #109(定本の該当ページへ)

書下し

弁殿御消息べんどのごしようそく


[1]この書は随分の秘書なり。已前の学文の時も、いまだ〔存ぜられざる事ほぼこれを載す〕。他人の御聴聞なからん已前に御存知有べし。惣じては、これよりぐ(具)していたらん人には、よ(依)りて法門御聴聞有るべし。〔互に師弟とならんか〕。恐々謹言。
[2]<日>七月二十六日
[3]<人>日 蓮<花押>花押
[4]<先>弁殿*べんどの大進阿闍梨御房だいしんあじやりごぼう三位殿さんみどの
[5]〔不審あらば論難なく〕書き付て一日いちにち〔至らしむ〕べし。
現代語訳

弁殿御消息


文永九年(一二七二)七月二六月、五一歳、於佐渡一谷、弁・大進阿闍梨・三位宛、和漢混交文、定六四八—六四九頁。

[1]この書は大変、重要な秘書です。これまで御房たちの学問のときにもお話ししなかった教えを、ほぼ書き記しております。他人が聴聞する前に、この教えをよく理解しておいた方がよいと思います。以後、すべて佐渡から帰る人はよく聴聞し、互いに師となり弟子となる心がけが必要です。恐々謹言。
[2]<日>七月二十六日
[3]<人>日 蓮 <花押>花押
[4]<先>弁日昭殿・大進阿闍梨御房・三位殿
[5]この書について不審があったならば、互いに批難することなく、それを書きつけて、いつか当方へ送って下さい。