武蔵殿御消息
書下し
武蔵殿御消息
[1]摂論三巻は給候へども、釈論等の各疏候はざるあひだ事ゆかず候。をなじくは給ひ候て、みあわすべく候。見参の事、いつにてか候べき。仰せをかほり候はん。八講はいつにて候やらん。
[2]<日>七月十七日日>
[3]<人>日 蓮<花押>花押花押>人>
[4]<先>武蔵殿御房先>
現代語訳
武蔵殿御消息
正元元年(一二五九)七月一七日、三八歳、於鎌倉、武蔵公宛、和文、定八七頁。
[1]無著菩薩の著した摂大乗論三巻をお届けいただきましたが、世親菩薩著の摂大乗論釈論などの釈疏がないと充分に把握できませんので、同じことなら諸釈疏もお貸しいただきたいと思います。いつお目にかかれるでしょうか。御返事をいただきたいと存じます。また、法華八講はいつでしょうか、承りたく存じます。
[2]<日>七月十七日日>
[3]<人>日 蓮 <花押>花押花押>人>
[4]<先>武蔵殿御房先>