老病御書
書下し
老病御書
[1](前欠)追申
[2]老病の上、不食気いまだ心よからざるゆへに、法門なんどもかきつけて申さずして、さてはてん事なげき入て候。又三嶋の左衛門次郎がもとにて法門伝て候けるが、始中終かきつけて給ひ候はん。其ならずいづくにても候へ、法門を見候へば心のなぐさみ候ぞ。
現代語訳
老病御書
弘安四年(一二八一)一一月頃、六〇歳、於身延、和文、定一八九六頁。
[1](前欠)追って申し上げます。
[2]老病の上、食欲もいまだにありませんので、法門なども書き記して申し上げずに、そのまま死にはててしまうのではないかと歎かわしく思っています。また、三嶋の左衛門次郎殿のもとに法門書を書き伝えてありますので、その一部始終を書き写して下さい。またどこでも、その法門書を御覧になれば心の慰めになることと思います。