妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

檀越某御返事四条金吾御返事

第二巻 定本番号 20283 弘安1(1278) 分類: 真蹟現存(完存orほぼ完存)

祖寿: 57 対告衆: 四條 著作地: 身延 真蹟: 中山法華経寺 

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    283   檀越某御返事
御文うけ給候了。日蓮流罪して先々にわざわいども重て候に、又なにと申事か候べきとはをもへども、人のそん(損)ぜんとし候には不可思議の事の候へば、さが(兆)候はんずらむ。もしその義候わば、用て候はんには百千万億倍のさいわいなり。
今度ぞ三度になり候。法華経もよも日蓮をばゆるき行者とわをぼせじ。釈迦・多宝・十方の諸仏地涌千界の御利生、今度みはて(見果)候はん。あわれあわれさる事の候へかし。雪山童子の跡ををひ、不軽菩薩の身になり候はん。いたづらにやくびやう(疫病)にやをかされ候はんずらむ。をいじに(老死)にや死候はんずらむ。あらあさましあらあさまし。願は法華経のゆへに国主にあだまれて今度生死をはなれ候ばや。天照太神・正八幡・日月・帝釈・梵天等の仏前の御ちかい、今度心み候ばや。
事々さてをき候ぬ。各々の御身の事は此より申はからうべし。さでをはするこそ、法華経を十二時に行ぜさせ給にては候らめ。あなかしこあなかしこ。御みやづかい(仕官)を法華経とをぼしめせ。一切世間治生産業皆与実相不相違背は此なり。かへすがへす御文の心こそをもいやられ候へ。恐恐謹言。   四月十一日   日蓮  [花押]