妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

断片55

第三巻 定本番号 3 弘安 分類: その他

     断55
の劣也。師子の身の内の虫の師子を食申は今天台宗の人々の自宗却他宗に同ずるこれなり。問云其相貌如何。答云大日経云心実相。善無畏・金剛智・不空・一行云彼経諸法実相此経心実相等[云云]。慈覚大師云可爾。安然云可爾。大日経云我一切本所。善無畏云彼経久遠実成と同[云云]。慈覚云爾べし。華厳経云心仏及衆生是三無差別。澄観云彼法華経云諸法実相是三無差別とをなじ。智礼等云此同かくのごとく立ゆへに天台法華宗は失ぬるなり。疑云此等をはいかんが心うべき。答云此事に仏法の中には四の法門あり。一には名同体異二に名異体同三名義共同四名義共異なり。
をはいかにとして善無畏等は名義共  七十ケ国を修行して□ならいつたへ然後漢土に来て大日経を玄宗皇帝に授し三国真言の元祖なり。一四天肩を並べからざる聖人ぞかし。しかれども、いかなる義にてやありけん、一時に頓死して、閻魔のせめをかほり、鉄の縄七すぢつき給しは、世間の悪にはあらず、ひとへに此悪法のゆへなり。今此三界の経文を恃ずば、いまゝで阿鼻の人にてこそをはすべけれ。しかるを今の天台真言の二宗の末学、此ことわりを知ざるかのゆへに、真言と法華経との理同の義を存するは、いかにとあるべきぞ。はかなしはかなし。