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華果成就御書

第二巻 定本番号 20286 弘安1(1278) 分類: その他

祖寿: 57 対告衆: 浄顕房、義浄房 著作地: 身延 

    286   華果成就御書
其後なに事もうちたへ不申承候。さては建治の比、故道善房聖人のために二札かきつかはし奉り候を、山高き森にてよませ給て候よし悦入候。
たとへば根ふかきときんば枝葉かれず、源に水あれば流かはかず。火はたきぎかく(欠)ればたへぬ。草木は大地なくして生長する事あるべからず。日蓮法華経の行者となつて、善悪につけて日蓮房日蓮房とうたはるる此御恩、さながら故師匠道善房の故にあらずや。日蓮は草木の如く、師匠は大地の如し。
彼地涌の菩薩の上首四人にてまします。一名上行乃至四名安立行菩薩[云云]。末法には上行出世し給はば、安立行菩薩も出現せさせ給べき歟。さればいねは華果成就すれども、必ず米の精大地にをさまる。故にひつぢ(再苗)おひ(生)いでて二度華果成就するなり。日蓮法華経を弘る功徳は必ず道善房の身に帰すべし。あらたうとたうと。よき弟子をもつときんば師弟仏果にいたり、あしき弟子をたくはひぬれば師弟地獄にをつといへり。師弟相違せばなに事も成べからず。委は又又申べく候。
常にかたりあわせ(語合)て、出離生死して同心に霊山浄土にてうなづきかたり給へ。経云示衆有三毒又現邪見相我弟子如是方便度衆生[云云]。如前前申御心得あるべく候。穴賢穴賢。   弘安元年[戊寅]卯月  日   日蓮  [花押]   浄顕房  義浄房