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大白牛車書

第二巻 定本番号 20269 建治3(1277) 分類: その他

祖寿: 56 著作地: 身延 

    269   大白牛車書
夫法華経第二巻云乗此宝乗直至道場[云云]。日蓮は建長五年四月二十八日、初て此大白牛車の一乗法華の相伝を申顕はせり。而に諸宗の人師等雲霞の如くよせ来候。中にも真言・浄土・禅宗等、蜂の如く起りせめたゝかふ。日蓮大白牛車の牛の角最第一也と申てたゝかふ。両の角は本迹二門の如く、二乗作仏・久遠実成是也。すでに弘法大師は法華最第一の角を最第三となをし、一念三千・久遠実成・即身成仏は法華に限れり、是をも真言経にありとなをせり。かゝる謗法の族を責んとするに、返て弥怨をなし候。譬ば角をなをさんとて、牛をころしたるが如くなりぬべく候ひしかども、いかでさは候べき。
抑此車と申は本迹二門の輪を妙法蓮華経の牛にかけ、三界の火宅を生死生死と、ぐるりぐるりとまは(廻)り候ところの車也。ただ信心のくさび(轄)に志のあぶら(膏)をささせ給て、霊山浄土へまいり給べし。又心王は牛の如し、生死は両の輪の如し。伝教大師云生死二法一心妙用有無二道本覚真徳[云云]。天台云十如只是乃至今境是体[云云]。此文釈能能案じ給べし。南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。   十二月十七日   日蓮  [花押]