断片57
断57
かの浅経の読誦等の句に華厳・方等・般若等をいるゝだにも不思議なるに、後八年の大法法華・涅槃・大日経等をば通じ入て上品上生の往生の業とするだにも不思議なるに、あまさえ称名念仏に対して法華経等の読誦は無間等の往生也なんど申て日本国中の上下万人を五十余年が程、謗法の者となして無間大城に堕しぬる罪はいくら程とかをぼす。先法然が亀鏡にさゝげたりし双観経本願の文には唯除五逆誹謗正法と法蔵比丘いましめをかねてなし、正直捨方便の法華経には若人不信毀謗乃至其人命終入阿鼻獄と記をかれたり